今さら、という感じですが、先だってようやく読み終わりました。
とにかく一言。長かったです…。
いや、福井さんの小説は長いですよ、基本的に。それまでは長くてもあまり苦にせず読んできたわけですが、似たようなテイストで、しかも映画である程度内容を知った後での四巻モノは、正直ちょっとつらいものがありました。
それでも、映画になった部分、この小説のキモの部分は、さすがに引き込まれましたが…。よくできた作品には違いありません。
映画を先に見たのであれこれ比べてしまいますが、映画は映画で、一部人物描写とか「どうなの?」と思う部分を除けば、結構よくできていたなぁ、と思う次第。もちろん、フリッツがいないじゃんとか、清永あれはないだろうとか、歌が全然違うじゃん、とか、原作を読んだことで映画に言いたいことはそれなりに出てきましたけどね。
でも最後をあの部分で切ったのは正解だったと思いました。小説ではあの後も延々と続くわけですが、映画を見た後で読むとなんだか「後日談」っぽくて余計な感じ。いや、余計と言ってはいけないのかもしれませんが、なくてもそこは想像の範囲内だったので…。福井さん的にはその部分にメッセージを詰め込んだ感じがするので、初めて読む福井作品がこれだったら、この部分もキてたでしょうね、きっと。
いくつか続けて福井作品を読んで感じたのは、たぶん、福井さんの作品は、初めて出会った作品がベストと思うんじゃないかな、ってことです。いや、いくつかレビューを読ませていただいた方々の中では、そういうケースが多かったな、と思うだけですけど。
私自身、最初に読んだ「亡国のイージス」のインパクトがものすごく強く、その後続けて読んだ作品はどれも水準以上に良かったのですが、「イージス」を超える感動は得られていません。この「ローレライ」に至っては読み切るのに息切れしてしまった始末です(^^;。
実際、江戸川乱歩賞をめぐって、最初の応募作品「川の深さは」にほれ込んだ大沢在昌氏が、二作目で受賞作の「Twelve Y.O.」は前作ほどのめり込めなかった、という文章(「Twelve Y.O.」の文庫解説)を読み、やはり「ファーストインパクト」の強い作家なのだという印象を強く持ちました。
というわけで、今は映画「亡国のイージス」の公開を指折り数えて待っている最中です。「ローレライ」「戦国自衛隊」は原作より先に映画を見たのですが、先に原作を読んでしまったこの作品は、期待と同時に不安がいっぱいです。小説とは別モノと覚悟していますが、良い作品に仕上がっていることを祈ります。映画館で何回か予告を見た限りではカッコイイいんですけどねー。
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